必須脂肪酸 GLA & EPA

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T細胞養成学校へようこそ

      2015/12/10

 幼少時代を骨髄で過ごした彼ら=リンパ球は、いつの日か血縦やリンパといった社会に出ていかなくてはなりません。そこでそろそろ骨髄を巣立とうというときになって、彼らリンパ球は将来の進路を自分たちで選択しなければい
けない岐路に立たされます。社会人としてすぐにでも一人歩きしたいと願う「Bリンパ球」の道を選ぶか、さらに「胸腺」という養成学校へ進んで、もっと高度な教育の力リキュラムを勉強したいと願う「Tリンパ球」の道を選ぶか。それぞれのリンパ球は骨髄で思案するのです.
 この「胸腺」という名のTリンパ球養成学校。もちろん、入学試験などなく簡単に入学できるものの、卒業がとても難しい学校です。
 授業はいくつかのコースに分かれており、代表的なものとして免疫を高める技を修得する「ヘルパーTリンパ球」養戒コース、免疫を静める技を修得する「サブレッサーTリンパ球」養成コース、悪いヤツらを退治していく必殺仕事人
を要請する「キラーTリンパ球」養成コースなどがあります。

 これらの細胞社会でも、人間社会と同様、授業内容についていけない落ちこぼれがでてきます。落ちこぼれがそのまま卒業してしまったら、免疫が滅茶苦茶になってしまい、大変なことに…。私たちのからだは一遍に危機にさらされてしまいます。
 そこは心配ご無用。細胞たちは実に完壁主義なものばかり。自分が不完全で、まわりに迷惑がかかってしまうと感じたら、自らすみやかに身を引くのです。驚くことに、細胞たちは自分自身で厳しく自己採点し、満点でなかった場合には自分から卒業を否定し、誰にも迷惑をかけずに静かに自滅する道を選びます。
 一方、細胞は「ネクローシス」という人騒がせな死に方をすることもあります。細胞自身が何者かによって、意志とは無関係にどんどん膨れあがり、最後は風船が破裂するように細胞の中身をまき散らして死にます、そのまき散らかされたもの=炎症物質により、炎症反応がしばしば発生したりします。
 しかし、胸腺を卒業すべきではないと判断したリンパ球の死に方は、実に見事です。自分のからだを膨化するのではなく、逆に細胞の中身ごと萎縮させ、ひっそりと死んでいきます。
 この死に方を「アポトーシス」とよびます。
 実際にはこの胸腺で、ほとんど(95%以上)のリンパ球はアポトーシスを選びます胸腺を無事卒業できる、選り抜きで、優秀な精鋭リンパ球は、たった5%。アポトーシスした彼らの淘汰のおかげで、私たちの繊密な免疫システムが成り立っているかと思うと、けなげなリンパ球に頭がさがります。

 - 細胞力