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2段階で、防衛する

      2015/12/11

 私たちのからだにはもともと防衛システムが備わっています。この防衛システムは2段階あって、異物の侵入を感じたとたんに防衛網をはりめぐらせ、異物を無差別に抹消する「初期防衛システム(非特異性防御機構)」と、それを
かいくぐってからだに侵入してきた強靭な異物に対し、一歩進んだ防衛システムとして、その侵入者が何物かをまず識別して、それぞれの侵入背に応じた免疫のエキスパートによって抹消する。
によって抹消する「高度防術システム(特異性防御機構)」とがあげられます。

【初期防衛システムの1番手】
 初則防衛システムにおいて、まず「1番手」としてあげられるのは「皮膚」「粘膜」です。これらは、異物が体内にやすやすと侵入できないよう、からだの表面に存在しているバリヤー軍ともいえます‐外界にうようよ存在する病原体は、まずこれらの障壁によって行く手を阻まれやすやすとは体内に侵入できません。しかし、これらの障壁が何かで破綻したとき(たとえばひげを剃って皮備に傷ができた、ご飯を食べるときにうっかり口の中をかんだ、など)に、そこからパイ菌が入り、膿んでしまったなどということがあります。
 さらに「皮膚」と「粘膜」は障壁としての役目だけでなく、他にも防衛システムとしての機能をいくつか備えています。
 外界と接する各部分(皮膚や膣など)では、最近が増殖しにくいようpHが酸性に保たれ、一方、胃の中では食べ物の消毒や殺菌をおこなうため、強酸性になっています。また.粘膜から分泌される唾液や涙、そして尿には抗菌性物質や消化酵素が含まれ、細菌を破壊しています。さらに、粘膜の表面にあるこまかな毛=線毛が川辺の草が風にそよぐような動きで、いったん侵入しかけた細菌や異物をからだの外側へと追放する役目を拠っています。くしゃみや咳、あるいはたんをだすのも、気道に入った異物を線毛がとりのぞこうとしているからなのです。
 私たちがちょっと腐った食べ物を食べたときにあらわれる下痢も、危険なものはできるだけ速やかに体外へ出してしまおうという腸管粘膜の防衛システムの一つです。

【初期防衛システムの2番手】
 これら初期防衛システムの1番手であるバリヤーをかいくぐって、からだの中に侵入してきた病原体に対しては、2番手の初期防衛システムが作動することとなります。この2番手にあげられるのは「好中球」あるいは「単球」といった「食細胞」とよばれる白血球と、やはり白血球の仲間「NK(ナチュラルキラー)細胞」というユニークな名前のリンパ球です。
 食胞胞(好中球や単球)は、バリヤーを通過して入ってきた侵入者を、アメーバが食べ物をとりこむのと同じ要領で.自分自身の細胞内に取り込み、消化します。好中球は侵入者がどの部位から入ってこようとも、感染から数時間後には血管からすり抜け、侵入者が存在する現腸=組織に到着し、戦いを挑みます。ただし、好中球は比較的からだの小さな侵入者しか戦えず、ちょっと大きめの侵入者に対しては、単球にその役目を譲ります。

 先発隊の好中球より遅れて現場に到着する単球は、その場所で食作用能力の高いマクロファージに変身して、好中球が食べ切れなかった大きな相手をも飲み込んで処理していきます。さらにマクロファージは食作用によって飲み込んだ異物についての情報を、高度防衛システムのメンバーに伝えるという任務もおこなっています。
 一方、NK細胞は血液やリンパの中を巡回しているおまわりさんのような役目をもつ、ユニークなリンパ球。本来、リンパ球というのはある特定の異物を見極めて排除するという特異性防御機椛にかかわる細胞なのですが、NK細胞は非特異性の反応しかもち合わせていません。つまり、指名手配されている犯人が完璧に変装していた場合NK細胞は気づかない。しかしどこからみても人相が極端に悪い犯人(ウイルスやガン細胞)がうろうろしていた際に、通常のリンパ球より早く、犯人を見つけて破壊することができるのです。
 このように好中球や単球(マクロファージ)、そしてNK細胞は、からだの中で発生した異物(ガン細胞)や侵入者に対して、2番手の初期防衛システムとして電要なはたらきをしています。
 「1番手」「2濡手」のいずれも、からだの外から侵入した異物の行く手を阻み、その勢力をおさえたり、抹消したりして私たちのからだを防衛している重要な免疫システムの一つではありますが、高度防衛システムと遠い「ターゲ
ット」を特定しない無差別攻防であります。

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